患者さんの「こうしたい」を実現させます
以下、患者さんのニーズに合わせた治療法を紹介いたします。
「見えにくい・目立ちにくい矯正」:
誰にも気づかれにくい矯正治療が可能
当院では、見えにくい矯正装置「リンガルブラケット矯正装置(舌側矯正)」と、透明で目立ちにくい矯正装置「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」をご用意しております。
本章では、それぞれをご紹介します。
リンガルブラケット矯正装置(舌側矯正)
マウスピース型カスタムメイド矯正装置
他人に気づかれにくい、見えにくい矯正装置「リンガルブラケット矯正装置(舌側矯正)」
矯正と聞いてまずイメージされるのは「歯の表側」に装置を付けるものだと思います。
しかし、リンガルブラケット矯正装置(舌側矯正)は、その名の通り、歯の裏側(舌側)に矯正装置を付けますので、他人に気づかれにくいです。
治療期間
治療期間は表側の矯正と変わりません。当院では平均1年半~2年程度(ケースによっては2~3年かかることも)治療が完了します。
治療中の違和感
表側もそうですが、歯に装置を付けますので、もちろん裏側も慣れるまでは違和感があります。しかし、当院が利用している装置は違和感を抑えるための工夫がされています。
透明で目立ちにくい矯正「マウスピース型カスタムメイド矯正装置」
当院では、透明なマウスピースを利用することにより、目立ちにくい矯正治療を実施しています。
表側矯正やリンガルブラケット矯正装置(舌側矯正)と異なり、装置が取り外し式で、目立ちにくいのが特徴です。しかし、歯の移動量が大きいケース(抜歯を必要とするケース)ではマウスピース矯正単独では限界がある場合があります。そのような場合は一定期間、表側・裏側矯正を併用し治療を行います。
取り外し可能ですので、食べたい物がなんでも食べられ、食後の歯磨きや装置の洗浄も簡単に行うことができる反面、装置を装着する判断は患者さんに一任されるため、装置を付ける時間が短く、つけない期間があった場合は、治療期間が長くなってしまうというデメリットがあります。
「部分矯正」:すきっ歯だけ、前歯だけ、など部分的な矯正が可能
すきっ歯だけ、前歯だけ、下の歯だけなど、気になる一部だけ矯正したいという患者さんのご要望にお応えするのが「部分矯正治療」です。
「全体的」にではなく「部分的」に治療を行いますので、その分の治療期間が抑えられます。「部分矯正」には具体的に下記のようなメリットがあります。
メリット1. 気になるところをピンポイントで治療が可能
前歯2本だけ、など患者さんのご要望に合わせて柔軟に対応可能です。
メリット2. 「治療期間」を抑えることが可能
あくまで「部分的」に歯を動かしますので、その分、治療期間も短縮されます。
本格的な矯正では、数年かかるのが通常ですが、部分矯正の治療期間は数ヶ月で終了します。
そのため、間近に「結婚式」や「面接」などを控えている方に好評頂いています。
当院では、極力、患者さんのご要望にお応えする治療を実施いたしますが、歯並びの状態によっては、「部分矯正は難しいので全体的な矯正をお勧めします。」とお伝えすることもございます。まずはお口を拝見しないことにはなんともお伝えできませんので、お気軽にご相談ください。
可能な限り「非抜歯」:
歯科矯正用アンカースクリューを応用した矯正治療
当院では「歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療」という治療法を用い、可能な限りの非抜歯矯正治療を実施しています。具体的には、歯列矯正用の非常に小さな歯科矯正用アンカーを顎の骨に植立させ、歯を動かすための固定源にする事で、従来法では不可能と考えられていた方向への歯の移動を可能にした矯正治療法です。まずは、簡単に歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療についてお話しします。
従来の歯列矯正の場合、「自分の歯」を固定源にして他の歯を動かしていきます。しかしこの場合、綱引きの原理で動かしたくない歯まで動いてしまうことがあり、かつ動かす力が分散してしまうことで治療期間が長くなってしまう欠点がありました。
しかし、歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療の場合、「骨に埋め込まれた歯科矯正用アンカースクリューを固定源」にするので、動かしたい歯を引っ張ると、その歯だけがスムーズに移動してくれます。
歯列矯正に使用する歯科矯正用アンカースクリューの植立は簡単な作業で完了し、歯の移動が終われば除去します。
除去した後の歯肉や顎骨は1週間程度で回復します。
なぜ「歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療」だと「非抜歯」の可能性が高まるのか
歯並びが悪くなる原因は、「歯が並ぶ顎のスペースが足りない」ことが主な原因です。
身近なもので例えると、3人掛けの椅子に、4人が座っている状態と同じです。
どうしても綺麗に座れず、若干はみ出てしまいますよね。お口の中も同様です。
そのため、歯を綺麗に並べるため、従来の矯正治療では、一般的に犬歯の隣にある第一小臼歯という歯を抜いて、その空いたスペースを利用して歯を動かします。
つまり抜歯を伴った矯正治療です。
ではなぜ、「歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療」を利用すると、非抜歯での治療ができる可能性が高まるのでしょうか?
それは、歯科矯正用アンカースクリューを固定源とすることで、今まで移動させることが不可能だった「後方」への歯の移動(遠心移動)が可能になったためです。
歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療では、歯を後方に移動させることで生まれるスペースを利用し歯を並べていくことが出来ます。
「歯を並べるスペースを作る」という考え方は同じですが、その方法が抜歯なのか非抜歯なのかという違いになります。
上記では、非抜歯に関してお話ししてきましたが、矯正の目的はあくまで「正しい噛み合わせとバランスの取れた歯並び・顔立ちの獲得」です。そのため、診査・診断の段階で適した治療方法をお伝えします。その点を考慮した上で、患者さん自身も判断して頂けたらと思います。
「可能な限り痛みを抑える」:
矯正治療の痛みの原因を根本解決
矯正治療の主な「痛み」の原因はブラケットとワイヤーと呼ばれる矯正装置間の「摩擦」によるものです。専門的なお話になりますので詳細は割愛させて頂きますが、摩擦が大きければ大きいほど、痛みや長期間治療の原因となります。逆に摩擦が小さければ、痛みの軽減、短期間治療が可能になります。
従来の矯正装置は、結さつ線と呼ばれるもので、矯正装置を固定していました。
結さつ線を利用すると、どうしてもブラケットとワイヤーの間で「摩擦」が生じてしまい、痛みと長期間治療の原因となっていました。
しかし、最近では、「低摩擦ブラケット(ローフリクションブラケット)」を利用することで、痛みの軽減、治療期間の短縮を可能にしています。
また、当院では、ローフリクション矯正で使用されるブラケットの中で歴史が古く、知名度が高い「セルフライゲーションブラケット装置(デーモンシステム)」というものを導入しています。
ここで注意して頂きたいのは、決して痛みがゼロになるわけではありません。矯正治療は歯を移動させていますので多少の痛みは発生してしまいます。この点を事前に考慮して頂けたらと思います。
コラム「お子さん」の矯正治療は
「非抜歯」の可能性が高まります
歯並びが悪くなる原因は「歯が顎の骨に適切に並びきらない」ために起こります。つまり、顎の骨の幅を自由にコントロールできるのであれば そもそも大がかりな矯正治療は必要ありません。 実は、小さい頃の時期であれば、人為的にこのコントロールが可能です。
子供は大人と異なり、まだ成長段階にあります。
これは 「顎の骨」に関しても同様ですので、その成長を人為的に適切な方向へ誘導させることでバランスのとれた歯並びに近づけることが可能になります。ケースによっては若干の矯正治療も必要となりますが、簡易的に、そして非抜歯での対応が可能になります。
このように「顎の骨」を適切な位置に誘導させる方法を「床矯正」と言います。
床矯正は、非抜歯の可能性を高めること以外にも、様々なメリットがあります。一つは、一般的な矯正治療と異なり、取り外しが可能なので、食事や歯磨きなどどうしても外したい時には簡単に取り外しが可能ということです。
また、一般的なものより、矯正装置が目立ちにくいということもメリットです。
その他、受け口のお子さんには受け口を乳歯列期に改善する装置を利用することもあります。
半透明の装置ですので、目立ちにくく、取り外しも簡単にできます。